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管理栄養士の活動

感染予防策を考慮した行事食の実際
 米沢病院は戦国武将で有名な上杉家の城下町として知られる山形県米沢市に位置します。 米沢市は米沢牛や米沢ラーメンで有名な地域のため、当院も献立には積極的にラーメンを取り入れ患者さまから大変喜ばれています。「わたくしたちは、みなさまの権利を尊重し、患者さま中心の医療を行います。」を理念のもと、重症心身障がい児医療、神経難病医療、長寿医療を中心とした医療を行っています。
 栄養管理室では毎年療育指導室と共同で昼食会を開催しています。コロナ禍以前は、家族や他病棟合同の豪華な昼食会を栄養管理室総出で実施していました。しかし、コロナ禍では大人数の飲食が禁止となり、ダンスや演劇中心のイベントに切り替わりました。行事の運用にも変化があり、ウイルスの病棟持ち込みを防ぐため患者家族の参加は禁止、他病棟合同の開催も中止となりました。患者さまを経管栄養と経口栄養のグループに振り分け、イベント会場の参加人数を制限し、患者さま同士が密にならないようにテーブルの配置や間隔を調整しました。職員も日々の体温等の健康チェックの実施、不要不急な県外移動の自粛、行動歴把握のための届け出の提出など、院内ICT委員会と協議し感染予防策を行いました。
 恒例の昼食会は病棟ごとの食事となり、会場では軽食のみの提供になりました。軽食はイベントのテーマに沿った内容を考え、コロナ禍になってからカプレーゼとノンアルコール飲料、チョコケーキと和風抹茶プリンの盛り合わせを提供しました。今年は「沖縄旅行」をテーマに調理師が作成したパイナップルの飾り切りを展示し、本場「沖縄の郷土料理」と南国をイメージしたジュースなどで沖縄旅行の気分を味わっていただきました。また経管栄養の患者さまには療育指導室でシーサー作りの活動を行いました。
 コロナ禍で行動自粛を余儀なくされる状況下でも、他部門と協力し感染対策を行いながら院内行事を継続することが出来ました。人とのふれあいの場が少ない中でも患者さまの生活の質を高められるように今後も活動を続けていきたいと思います。