管理栄養士の活動

令和6年度に、筆頭著者として執筆した2報の論文が英文誌に掲載されましたので、ご紹介させていただきます。ご興味のある方はぜひご覧ください。
① Survey on the knowledge and practices in anorexia of aging diagnosis and management in Japan. （日本における“Anorexia of aging”の知識と実践に関する意識調査）
高齢者の食欲低下（Anorexia of aging, 以下AA）に関する、医療従事者を対象とした国際共同調査のうち、日本国内の結果をまとめた論文です。栄養学に関する継続的な教育プログラムへ参加の有無は、AAのスクリーニングや治療における対応や、専門家チームの利用の可否と関連しており、AAに対する治療の質に影響する可能性があることが示唆されました。
＜論文詳細＞
J Cachexia Sarcopenia Muscle 15(5):2164-2174, 2024. doi: 10.1002/jcsm.13566.
URL→ https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/jcsm.13566



② Association of food group with the changes in sarcopenia parameters over 1 year in older outpatients in a frailty clinic. (フレイル外来の高齢患者における食品群摂取量と1年後のサルコペニア指標の変化の関連)
当院ロコモフレイル外来を受診した高齢患者を対象とした、簡易型自記式食事歴法質問票（BDHQ）で推定した食品群の摂取量と、1年間のサルコペニア指標（骨格筋量指数、握力、5回椅子立ち上がりテスト、歩行速度）の変化に関する前向きコホート研究です。砂糖甘味料類や嗜好飲料類の摂取はサルコペニア指標の悪化と関連し、一方で豆類や緑黄色野菜、果実類の摂取は予防的という結果でした。
＜論文詳細＞
Eur Geriatr Med 15(6):1739-1747, 2024. doi: 10.1007/s41999-024-01049-z.
URL→ https://link.springer.com/article/10.1007/s41999-024-01049-z