管理栄養士の活動

当園は岡山県瀬戸内市にあるハンセン病療養所です。入所者の平均年齢は89.5歳(2026年6月時点)と高齢化が進んでいます。個人対応も含め、管理栄養士2名、調理師10名で日々入所者の方に喜んでいただけるような食事提供に努めております。
当園栄養管理室の目標に、「安全な食事提供」があります。目標達成にあたって手指衛生や厨房の環境整備などが必要になってきますが、長年勤めている調理師も多く衛生的な環境整備のために従来の作業手順を変えることに抵抗感を抱く方もいました。また慣れから手指衛生を意識的に行っていないことや、継続的に衛生に関する知識を学ぶ機会がないことから、管理栄養士と同じような衛生概念を全員が持つことができていませんでした。そのため、衛生行動への意識を高めることを目的とし、2024年から2026年7月までに計8回の衛生勉強会を実施しました。
内容としては、厨房で確認される課題や調理師が気になる事について取り上げています。講師として園内の感染管理認定看護師、企業の方、また管理栄養士が講師をすることもあります。実施時間としては1回の講義時間を5分程度と短くし、勉強会参加が負担にならないようにしています。勉強会後はアンケートを実施し感想と次回以降の勉強会で取り上げてほしい内容などを書いていただくようにしています。結果は調理師長にフィードバックし、次回の講義内容などを相談しています。
勉強会を行った結果として、調理作業のどのタイミングで菌がつくかなど写真を用いたことや、専用塗料を使用しブラックライトで実際に自分の手指洗浄でどの程度の菌が残っているのかなど、菌やウイルスが可視化されたことにより衛生行動に対する理解度が深まりました。また従来の作業手順では汚染や食中毒に繋がる可能性があることが根拠をもって理解できたため、厨房の環境整備のきっかけとなりました。
勉強会を通して知識をつけることで安全な食事提供につながる厨房での環境整備の必要性が理解でき、手順やルールが定められていなかった器具の使い分けや洗浄方法のマニュアル化など厨房の環境整備に取りかかることができました。また、講義時間を短くしたことで委託している食器洗浄の職員も参加しやすくなり、栄養管理室全体の衛生知識の底上げに繋げることができました。現状として課題はまだ残っているため、今後も勉強会を行い、都度調理師が理解・納得したうえで厨房の環境・作業手順を管理栄養士と協力して整えていきたいです。













