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栄養士の活動

「松江の栄養・食事に関する連携を考える会」への参加・取り組みについて
 島根県松江市では2019年4月、市内の病院や福祉施設の管理栄養士・栄養士のみでなく、調理師・調理員も対象とした「松江の栄養・食事に関する連携を考える会」が発足しました。
 病院や福祉施設の給食部門においては調理従事者不足の解消、調理技術の向上、地域連携の強化等の様々な課題がありますが、「難しい協議や研修を行う事を目的にするのではなく、まずは顔の見える関係を築き、お互いに情報交換や相談が気軽に行える会となる事を目指す」が開催意図となっています。
 会の発足には管理栄養士(病院、福祉施設、保健所、宅配弁当業者)、調理師(病院)に加え、松江市在宅医療・介護連携支援センターの職員、株式会社ニュートリーの営業担当者も参加し、会の案内は栄養士会と松江市在宅医療・介護連携支援センターの連絡網で行われています。また給食委託会社への呼びかけも行われており、松江医療センターからも栄養士、調理師(病院・委託)が参加しています。
 活動内容は主に、各施設の紹介や事例紹介、日常業務で困っている事などのグループディスカッションを中心とした情報交換です。発足時は集合形で80~100名の参加がありましたが直ぐにコロナ禍となり、ハイブリッドやオンラインで開催されています。


 その中での新たな目標として2021年より、嚥下調整食分類に沿った「松江地区嚥下食マップ~松江モデル~」の作成に向けた活動が開始されました。もともと松江地区では過去に松江版嚥下ピラミッドが作成されるなど、地域連携が進められてきましたが、現状としては各病院や施設ごとに多様な形態での食事が提供されており、各施設間での情報共有を強化することが課題です。作成に向けて、すでに嚥下食マップを作成済みの地域から講師を招いたり、日本摂食嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食委員会 総合病院松江生協病院の仙田直之先生から学会分類の解説を頂くなどの勉強会も開催されました。マップ作りには各施設の嚥下食を写真撮影し集約するという大きな課題がありますが、完成後は保健所のホームページに掲載される事が決まっており、行政との連携は大きな推進力となっています。仙田先生もアドバイザーとして取り組みを見守って頂いており、コロナの影響下で少しずつではありますが、着実に進行している状況です。嚥下食の写真撮影は主にニュートリーの営業担当者に依頼した事で、各施設の抵抗感の緩和にも繋がっているのではないかと考えます。
 当会の取り組みは松江市内の栄養士・調理師を養成する専門学校の教職員や学生に紹介し、参加いただく計画です。医療や福祉の現場での食事提供の意義を理解してもらい、病院や福祉施設への就職を希望する学生を増やす事も課題です。また、このような連携や情報交換の場はどうしても病院の栄養士が中心となるため、調理師、調理員、福祉施設からの参加を増やす必要が有ります。この取り組が調理従事者不足の解消、調理技術の向上、地域連携の強化等の様々な課題解消の一助となるよう、他の地域の取り組みも参考にしながら継続されています。