管理栄養士の活動
杜の都 仙台市。仙台市の西南部、青葉城跡に接する緑豊かな丘陵地に位置する仙台西多賀病院は、病院北側には、太白山がそびえ、構内は樹木や四季折々の草花に囲まれ、野鳥が棲息し、広々とした敷地に14の診療科と440床の病床を有する病院です。
「良い医療を安全に、心を込めて」を理念に掲げ、1947年の設立以来、我が国最初の筋ジストロフィー専門病棟を開設し、筋ジストロフィー患者の長期療養など全国に先駆けて様々な取り組みを行っています。現在は筋ジストロフィー・パーキンソン病・重症心身障害・脊椎脊髄疾患・認知症の専門医療を中心に「障害」の克服を目指す患者様の目線に立った安心で質の高い医療を提供しています。
栄養管理室では「安全で喜ばれる食事提供により患者サービスを向上させる」を目標に、日々努力しております。病院食の提供にあたっては、患者様の病状にあわせ一人ひとりにあった食事を提供しています。
一般食の場合は、患者様の性別・年齢・体格・病状・身体活動レベルに合わせ食事量を最少900 kcal~最大2,000kcalごとの対応としております。
当院は摂食・嚥下(食物が認知され、口腔、咽頭、食道を経て胃に至るまでの過程)の機能が低下した患者様、長期療養の患者様も多いため、主食(米飯・軟飯・全粥・おにぎり・細巻・パン・麺)の選択、固形、2cm、5mmなど形態別対応と食物アレルギーにも随時対応しております。
嚥下調整食(飲み込みやすい形態の食事)への対応は担当医師、言語聴覚士、摂食・嚥下障害看護 認定看護師の指示の下、摂食・嚥下障害の患者様へ、一人ひとりに合った食事内容を提供しています。
また、患者様が食べやすいように、「日本摂食嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類2013」を準拠したソフト食、ゼリー食、ペースト食を取り入れています。
病態に合わせた治療食については、各病棟担当の管理栄養士が喫食状況の確認・栄養相談にお伺いしております。患者様の生活背景や食習慣を考慮しながら、個々人に合わせた治療食の提案を行なっています。
入院中の患者様に、最も適した栄養管理を実施するため低栄養や食欲不振の患者様には、多職種が関わっている栄養サポートチーム(NST)が対応いたします。
食事も治療の一環とし、季節にあった行事食の提供、献立の公開、選択メニューの実施等を行い、資質の向上に取り組み、患者様に美味しく完食していただけるよう日々新しい献立作成に励んでいます。これからも患者様の栄養管理を行いながら、バラエティーに富んだ安全で美味しい食事の提供に努めて参ります。