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管理栄養士の活動

自慢です!愛情たっぷり手作り御膳
 豊かな自然に囲まれた当院は、病床数180床(一般60床 重症心身障害児(者)120床)で、整形外科、内科(糖尿病・代謝内科、循環器内科、呼吸器内科、消化器内科)、小児科、重症心身障害児(者)の医療を行っております。
 栄養管理室のスタッフは管理栄養士3名、調理師3名、非常勤調理員3名、給食委託スタッフ(調理・食器洗浄業務)で構成されています。
 食事の種類は通常の一般食、治療食のほかに、形態調整食や季節に合わせた行事食・松花堂弁当等、できる限り手作りした料理を提供したいと、地元の食材を使用した献立作成やひとつひとつ手間を惜しまない調理業務に取り組んでいます。
 松花堂弁当は、一般病棟入院の患者さんを対象に月2回提供して約10年になりますが、当時赴任した栄養士の「食事サービスをもっと充実させたい、調理師の技術をアピールしたい」という想いが、この取り組みを始めるきっかけとなったそうです。温冷配膳車を考慮したメニューの考案では、弁当箱の仕切りの数に合わせると、副菜の品数が通常より1品多い4品となり、全て冷菜となるため、いつも以上に作業工程や温度管理等を考慮した献立を作成しなければなりません。季節等も考慮しなければならず、回数を重ねると料理のネタも尽きてしまうため、苦慮しています。味付けや温度に心を配り、見ためよく食欲がわくような盛り付け、高齢の方でも食べやすいような食材の切り方や調理方法・盛り付けの工夫等を、調理師と相談し、共に考え、改良を重ねながら、松花堂弁当の提供を続けてきました。開始当初は調理師も病棟訪問を行い、「メインは温かい方がいい」等のいただいたご意見を取り入れていました。現在は調理師の人数が減ったこともあり病棟訪問はお休みしていますが「患者さんに喜んでいただきたい」「高齢の患者さんにも食べ易いように工夫したい」と、常に前向きに取り組んでいます。
 また、お品書き等を記載したカードの出来次第では、お弁当の印象が変わることもあるため、趣向を凝らしたカードの作成に力を入れています。
 この松花堂弁当は患者さんに大変好評で、当院の一般病棟は整形外科の患者が多く、桜が咲いても近くまで見に行くことができないこともあり、お花見弁当を提供した際は「病室の窓から桜を眺めながらお花見気分が味わえて嬉しかった」との声が多く聞かれました。さらに、入院当初、減塩食に抵抗があった患者様からは「お弁当で春を感じることができました、減塩食でも本当においしかったです」とのお手紙も頂きました。
 食事のおいしさとは、味だけでなく、食材の彩りや盛り付け方、食器といった視覚による影響も大きいことを改めて感じています。入院生活の楽しみになればと思うとともに、これまでの諸先輩方が大切に育んできた心を込めた料理の提供をこれからも続けていきたいと思います。