管理栄養士の活動
大阪南医療センターは、大阪南部にある河内長野市に位置し、32科の診療科と430床の病床を有する中規模総合病院です。特に「免疫異常疾患(リウマチ、アレルギー、膠原病など)」、「循環器疾患」、「がん疾患」、「骨・運動器疾患」及び「成育医療(妊産婦ケア)」に力を入れており、分野ごとに専門の診療センターを備え総合的・効率的に運営することで診療機能の充実・強化を図っています。
令和4年度の診療報酬改定で、「周術期栄養管理実施加算」という加算が新設されました。この加算は、全身麻酔の手術を受けられる患者様を対象に、手術前・手術後の栄養管理を重点的に勧めることで創部感染(手術の傷口から菌などが入り込むこと)や縫合不全(傷口がふさがりにくくなること)などの合併症を予防する、また手術により受けたダメージから少しでも早く回復することを目的としています。当院では外来部門と連携し、全身麻酔に限らず手術を受けられる全ての患者様に対して術前より栄養スクリーニングを行い低栄養のリスクがある方に対して栄養介入を行うことで栄養状態の底上げを図る取り組みを開始しました。術前においては、外来で栄養相談を行い摂取状況に合わせて食事での栄養アップの工夫を紹介したり、栄養補助食品のサンプルをお渡しして少しでも栄養状態が改善できるようサポートを行います。手術後も、元々お持ちの病気も含めて入院中の食事内容を検討し、患者様一人一人の摂取状況に合わせた栄養相談を行い退院後も食事について具体的な提案を行います。退院してからも食事に不安がある方には、外来でも継続的なフォローを行っています。手術を受けられるにあたり、不安な気持ちをお持ちの患者様は多くおられます。その不安を少しでも軽くできるよう、栄養・食事の面から細やかなサポートを行っています。