栄養士の活動
当院は循環器科・外科・放射線科・緩和ケア科等14の診療科を有し251床の急性期病院であり北海道地方循環器センターの役割を担い、また平成23年4月には「がん診療連携病院」に指定され職員一丸となり質の高い医療の提供を目指しています。
「待つという受動的姿勢」から「自ら働きかける能動的姿勢」で地域の患者さんとの交流の充実を図っており、取り組みについていくつか紹介致します。
【はじめに】
1.糖尿病勉強会「クロッカス」
毎月定例で開催し食事療法だけではなく情報交換の場として定着しています。毎回参加の希望も多く充実した勉強会になり、糖尿病治療に積極的に取り組む患者さんの姿勢が見られます。1年間を1期とし座学での食事・運動・薬物・日常生活等の指導と体験としてはレクリエーション・バイキング・料理教室・レストランでの会食等でスタッフとの交流もあり口コミでの参加も増えています。
2.喫茶「りぼん」
栄養管理室主催で毎月1回患者さんや家族にお茶とお菓子をサービス、患者さんのくつろぎの場を目的にオープンしました。飲み物はおかわり自由、月替わりでクッキーやかき氷・ゼリーと季節のお菓子を用意。当院調理師の手作りクッキーは人気で食事療法をされている方も安心して召し上がれるよう低カロリーに仕上げ喜ばれています。「こんな美味しいコーヒーは久し振りで嬉しい」「来月も楽しみにしている」と好評です。
3.研修会(NST専門療養士・栄養指導)
教育施設の充実として平成23年度より「NST専門療養士研修」と24年度から「栄養指導研修」を開催し、どちらも参加希望が多く充実した内容で継続しています。
4.講演会(糖尿病・高血圧等・乳がん・合同教育講座等)
医師会や保健所からの依頼で一般市民対象の講演会、道南地区各町とタイアップの乳がんの啓発・教育活動の取り組みの一環として講演会も毎年継続しています。
当院主催の患者・職員対象の合同教育講座でも栄養・食事については関心が高く正しい情報提供の重要性を実感しています。
5.テレビ・新聞で活動紹介
栄養管理室での今までの取り組みの活動が新聞に掲載され、クロッカスは3度テレビ放映をしていただき、多くの反響がありました。
また昨年度は毎月1回病院管理栄養士からの「健康レシピ」も新聞に掲載され当院栄養管理室をアピール出来たと思っています。
6.ソフト食商品開発
「なめらかソフト食・ひとさじからの幸せ」
院内の活動以外にも国立病院機構等の管理栄養士が参加し商品開発をしました。普段食べている食事を米粉を原料にソフト食の開発で栄養改善に関わりを持ちました。
【まとめ】
病院管理栄養士の役割は栄養管理であり、その中には栄養指導・栄養サポート・献立作成・食品管理・感染予防や衛生管理等様々あり、さらに悩み相談等も多く色々な経験が必要とされています。私たちが求められているもの・今できる事は何かを考え行動し、患者さん満足度をあげながらチーム医療の中で管理栄養士が必要であることを示していきたいと思います。
函館病院 管理栄養士 木幡 恵子