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国立病院栄養研究学会

栄養士の活動

“心不全チームでの管理栄養士の関わり~地域とともに
 当院では、昨年より、循環器科医師、看護師、薬剤師、理学療法士、MSW、管理栄養士など多職種で心不全チームの活動を開始しました。
 目標は、①院内、地域に対して心不全に対する知識の普及を図る②指宿地域包括として心不全患者の予防、治療、サポートをできるよう連携を図ることです。主な活動として、①心不全手帳の導入(随時)、②多職種カンファレンス(1回/週)、③集団指導(1回/週)、④地域医療従事者への勉強会(1回/月)の開催を行っており、管理栄養士は、すべての活動に関わっております。
 心不全は、入院し、治療をすれば、軽減されますが、多くの方が、退院後、自宅や施設での継続が難しく、再発と軽快を繰り返し、徐々に生命を縮めている状況にあります。特に心不全の栄養管理というと、主に減塩が注目され、同程度重要な栄養状態の維持は、あまり浸透していないのが現状です。そこで、周囲の人の力を借り、正しい知識を得て、自分自身を管理することにより、生命予後を伸ばすことにつながると考えています。
 まず、患者自身が自分の体調に興味を持ち、自己管理できるよう心不全手帳を導入し、看護師の指導のもと、血圧や体重などの記録を習慣づけます。また、患者の問題点や生活状況などについて、各職種の目線で得た情報をまとめた1枚のシートをもとに、多職種でカンファレンスを行っております。話し合った内容を転院先の病院や施設、ケアマネージャーなどにも分かるよう、修正し、情報をつなぐようになりました。
 また、正しい知識習得と行動や食習慣の見直しを行うため、本人やご家族に個人指導や集団指導を実施し、地域の医療従事者に対し、勉強会を実施しています。まず、集団指導は、隔週で『医師と看護師の講義』と『管理栄養士の講義』を組んでおり、集団指導後に個人指導という流れにしています。集団指導を開始するにあたり、試行錯誤を重ね、高齢者に合わせた媒体づくりを行い、現在では、多職種の資料も合わせた冊子に改訂しました。そして、地域の医療従事者に対する勉強会では、管理栄養士は『心不全患者の栄養①水分管理と塩分管理』『心不全の栄養②-栄養状態の維持』『栄養に関するQ&A』と3回シリーズで講義を担当しました。参加される地域の医療従事者は、看護師やヘルパー、ケアマネージャー、薬剤師、救急隊など多岐に渡ります。
 現在、指宿医療センターから多職種で情報発信を行い、地域で心不全の予防、治療、サポートができるシステムを構築している最中です。今後も管理栄養士として、地域に密着した栄養管理ができるよう、日々努めてまいりたいと思います。