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国立病院栄養研究学会

栄養士の活動

『柏の葉料理教室』第200回記念講演会・調理実演会を開催-7つの症状別に応じた食事でがん患者さんと家族をサポート-

 国立がん研究センター東病院では、2017年8月9日にがんの症状別に応じた、レシピと作り方を提案する『柏の葉料理教室』第200回記念講演・調理実演会を開催しました。当日、会場となった「さわやかちば県民プラザ」料理室には、がん患者さんと支援者の方33名が参加しました。
 『柏の葉料理教室』は東病院が主催し、院内および近隣地域のがん患者さんとご家族の食事の支援を目的に、2008年9月11日に開始されました。月2回、がん治療に伴う副作用の症状として多い、「吐き気」「貧血」「口内炎・食道炎」「下痢・便秘」「味覚変化」「消化器術後」「食欲不振」の7つのテーマ別に、参加者の声を反映した、ご家庭で気軽に取り組めるレシピを1000品以上提供してきました。超高齢社会¹が進む今、患者さんだけでなく、ご家族を含めた「支援者」の負担を軽減できるようなアレンジを加えた家庭での食事に関する情報を提供し、がん治療に関する疑問や悩み解消できる交流の場としても継続していけるよう努めてまいります。

【背景】
 2007年4月にがん対策基本法が施行され、同年6月には厚生労働省ががん対策の具体的な目標を示した「がん対策推進基本計画」を策定しました。医療技術の進歩によって、通院で治療可能な患者さんが増加していた一方、家庭での食事に関する相談が多く寄せられていました。そこで東病院では「がん対策推進基本計画」の目標の一つである、「がんになっても安心して暮らせる社会の構築」を目指し、地域のがん患者さんや家族支援の一環として、2008年9月11日第1回『柏の葉料理教室』をスタートしました。
【初回(2008年)から現在までのレシピの変化】

第1回から199回までの参加人数は延べ2,199人、レシピ数は1,088品となっております。また、料理教室参加者のアンケートの集計データによると、参加者の割合は患者さんと家族が6:4となっており、9割以上の方が料理教室で紹介した献立やレシピが家庭でも応用できる、という回答となりました。(図1)

【当日の様子等】



過去のレシピやさらにアレンジを加えたもの、また新たなメニューを含む13品のレシピを紹介し、
症状別の対処法を交えた調理デモを行いました。

患者さんだけでなく、ご家族を含めた「支援者」の負担を軽減できるようなアレンジを加えた13品の料理がテーブルに並べられ、参加者の方々はバイキング形式で、自分の症状に合ったレシピの中から思い思いに選んでいました。

管理栄養士からは「がん治療を支える食事」と題し、がん治療の副作用として多い7つの症状別に合わせた食事の工夫について説明しました。
近年、通院で治療をする人が増えているため、家庭での食事に関する相談も寄せられています。
その後200回記念企画として、東病院 消化管内視鏡科の依田雄介医師による「がんと消化管について」をテーマに、がんで起こり得る主な病気の症状や原因、治療法などについて講演会が行われました。

【今後の取り組み】
現代の社会問題である超高齢社会によって、がん患者さんご本人だけでなく、支援するご家族も高齢となっている老老介護の問題や、独り暮らしの方が増えている傾向があります。『柏の葉料理教室』では、より手軽に、日常生活で無理なく取り組めるレシピやノウハウを、介護ヘルパーさんなどご家族以外の支援者の方にも提案していけるよう、今後活動の幅を広げていきたいと考えています。
『柏の葉料理教室』 関連情報
「がん患者さんのための国がん東病院レシピ」 出版社: 法研 2013年9月26日発行

『柏の葉料理教室』 関連情報

「がん患者さんのための国がん東病院レシピ」
 出版社: 法研 2013年9月26日発行